QUM Silk クムシルク
クムは東方が荒涼とした砂漠に接する地です。
織りあがった絹絨毯の仕上げ洗いに最適な水に恵まれ、美しくつややかな作品を制作しております。はじまりはペルシャ絨毯の歴史からいえばごく最近、百数十年前からですが、この特徴ある水の恩恵で絹糸からなる絨毯が盛んに制作され、産地クムは他に類を見ない急速な発展を遂げました。
絹糸の絨毯は古くより王侯貴族や大商人といった富豪に愛され、富と美の象徴としてその邸宅を美しく飾り続けています。
Tabriz Wool&Silk
タブリーズウール&シルク
タブリーズはイランの北西部に位置し、首都テヘランに次ぐ国内第2の商業都市でマルコポーロの「東方見聞録」にもその賑わいが紹介されている歴史ある街です。冬場は雪が数メートルも積もるタブリーズでは、羊毛を用いた絨毯が織られ一枚の絨毯に使われる色数が他産地に比べ、際立って多いことで有名です。
多彩な色は作品の華やかさを演出するだけでなく、絵画絨毯とよばれる独自の作品世界を発展させました。
(額装品)
ナイン ウール&シルク
Naein Wool&Silk
ナインはイランのほぼ中央に位置し、周囲を砂漠に囲まれた都市です。厳しい土地に生まれた小さなオアシス都市であったナインは、羊毛の布地産地として生計を立てておりましたが、市場の縮小に伴い、絨毯の制作を始めました。
ナイン絨毯の特徴はその抑制された配色にあり、乾いた砂漠を連想させるベージュを基調に、そこから広がっていく樹木の緑、水を表す青、命の輝きを赤で表現しているといわれております。用いられる色彩は限られていますが、どのようなインテリアスタイルにもに合わせやすい産地です。
KASHAN Wool&Silk
カシャーン ウール&シルク
カシャンは数ある絨毯産地の中でも、最も歴史が長いといわれる高級絨毯の産地です。農作物の育たぬ厳しい土地柄のため、古くから陶器やタイルなど工芸品の生産が発達しました。また交易の要衝としての絶好の地理的条件を生かし、絨毯とともにビロードやダマスク織の産地としても西洋に名を広めました。
18世紀アフガン支配の下、衰退していた絨毯業が復興した19世紀末以降、かねてより養蚕が盛んで絹織物の伝統が長いカシャンでは、精巧で高品質な絹の絨毯が数多く織られました。